
TRISHESによるCircuit Rhythmを用いたコンピュータを使用しないトラック制作
アーティスト / 活動家のTRISHESが、音楽とパフォーマンスに集中するためにCircuit Rhythmを使用する方法を紹介
TRISHESは、音楽、ビジュアル、スポークンワードを用いて人間の心理を掘り下げ、新たなアート表現や自我の構築にチャレンジしているアーティスト。ヒップホップビートとポップなフックによるトラックは紛れもなく独創的なもので、人類学のレンズを通して人間の葛藤を描き、リスナーを自問の旅に導きます。
トリニダード系アメリカ人のTRISHESはNPR、Billboard、Rolling Stone India、MTV India、VH1 Indiaなどのメディアで注目を受けたほか、SXSW、CMW、Women’s Redrock Festival、Tune In Tel Aviv、Linda Perry’s Rock N Relief、Pyramid Yoga Festivalなど各地のフェスで演奏するなど、国際的に活動の場を拡大中。
アーティストとして知られるだけでなく、人種平等への思いと自らの移民としての背景を胸に、Crooked MediaやProgressive Turnout Projectのキャンペーンに参加したり、2020年のバーニー・サンダース氏の選挙ラリーにてパフォーマンスやボランティア活動も行っています。
今回はそんなTRISHESの自宅スタジオにお邪魔し、Circuit Rhythmを用いてどのように音楽と向き合い、「Animal」のビートメイキングを行っているのか、またライブパフォーマンスでCircuit Rhythmをどのように使用してトラックを新たな次元に引き上げているのかを紹介します。

音楽に集中できるCircuit Rhythm
TRISHESの創作活動は、内省と自己発見がテーマの作品と同様、「集中すること」に重きが置かれています。
Circuit Rhythmを使うことで、雑念を最小限に抑えて音楽と繋がっておくことができる — このため、TRISHESの楽曲は新しいアイデアと共に流れるように進化を遂げます。「新しいリズムを作るのに、Circuit Rhythmがとても役立ってる。特にリズムパターンでは、同じパターンに没入することができるんです。」— TRISHES
外界を遮断し、自分自身とその音楽に没入することは、複雑な思いを表現し、創造性をキープするために必要不可欠
「画面を見ずに曲作りが行え、クリエイティブな気持ちになれることは、音楽活動にとってだけでなく、個人的にもすごく大切なことなんです。」

TRISHESのビートメイキング
トラック「Animal」の制作工程に触れて、TRISHESは最初にコンセプトを決めてから曲作りを始めるのが好きだとコメント。この曲ではボーカルサンプルがポイントになるため、Circuit Rhythmにサンプルを読み込みんだ上で、プログラミングが開始されています。
まずは、核となるビートの作成 — マイクロステップ機能を使用してキックドラムを3連で打ち込みます。 次にベースを追加 — サンプルの長さを調整したり、ディストーションをかけて満足する音作りを行っていくのですが、これらすべてはCircuit Rhythmに内蔵される機能で実現されています。
「Circuit Rhythmが大好きな理由は、新しいタイプのリズムが作れるから。特にリズムパターンでは、同じパターンに没入することができるんです」
それからCircuit Rhythmのサイドチェイン機能とエフェクトを使用し、ビートをより立体的に形成 — キックドラムをトリガーにしてベースにサイドチェインを適用し、ミニマルなビートをダイナミックで魅力的なサウンドに仕上げていきます。最後にスネアとパーカッションを加え、サンプルのベロシティを調整してビートにさらなる躍動感が与えます。

楽曲の核となるボーカルサンプル
ボーカルサンプルはTRISHESの音楽の核。そのため、ビートメイキングだけでなく、パフォーマンスにおいても大切なのはボーカルを際立たせること。
「ボーカルループは私の音楽の核。TRISHESとしての活動を始めたのは、それまで感じていた矛盾について表現するためだった」
Circuit Rhythmでボーカルサンプルにリバーブやディレイをかけて、ダイナミクスや質感を加えることはもちろん、パフォーマンスにおいては、各機能に簡単にアクセスできるCircuit Rhythmならではの画面なしのワークフローが活躍。
Circuit Rhythmの長さ固定のレコーディング機能を使用し、パフォーマンス中に長さ固定のサンプルを作成してビートに新たなレイヤーを加えたり、編集可能なグリッドFXでビートをリアルタイムに変化させたりと、音楽に没入して自由な表現が行われています。

合理的なワークフローで、よりクリエイティブに
Circuit Rhythmを使えば、自分自身と音楽に集中できる — 他の何かに気を散らしてしまうことなく、どこにいてもビートメイキングに専念できます。どこにでも持ち出すことができるので、スタジオに縛られることはありません。新しい場所で新たなインスピレーションを得ましょう。
「Circuit Rhythmは、デジタルから距離を置くためにとても役立ってる。犬と散歩したりする方が大好きで、携帯電話やコンピュータを使うのはあまり好きじゃないから。これは精神衛生上、本当に大切なこと」
このように音楽制作だけでなくウェルビーイングにも効果的となっているCircuit Rhythmは、様々な方法で創造性を後押し — ビートメーカー、パフォーマーに表現力豊かな創作とパフォーマンスのためのエネルギーを与え、どのようなインスピレーションでも実現可能にします。